第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
「なぁに、ナス子ちゃん、何か怒ってんの? やっぱご機嫌ナナメじゃね?!」
「べ~つ~に~ぃ~」
「いや、その死んだ目とか口調とか顔とか全てに対して何か意図があるとしか思えないよね……、どうしたの? 何か俺らやらかした?」
顔色を伺う一松とカラ松。
「そうだぞ、休みの日はいつもルンルンにゲームをするナス子が今日は何もせずダラダラしてるとは珍し……いや、ダラダラは珍しくないな」
「くーっ、ムカツクわぁ、本当の事だから言い返せないけど殺した~い」
「うぇ、ウェイトウェイト!! 頼むからさっきから俺を蹴るのはやめっ、痛い痛い!」
ナス子のご機嫌ナナメの理由。
それは━━━━━━━━━━
「最近さぁ、なんで私が仕事の日……皆家にいないの?」
ギクリ
今のナス子の疑問な発言にどうみても身体が僅かに動く三人。
しかし少しの間押し黙り、三人が目配せをすると、代表のようにおそ松が口を開く。
「べ、別にたまたま? ほら! パチンコの新台入荷とか! 急に今日は競馬で勝てそうな日とか、宝くじ当たりそう!! って思って出かけてるだけだから」
「………へぇ」
私よりも賭け事を選ぶか。
さすがは松野家長男であり一番のマイペースかつゲスでダメで小学生脳な恋人だ。
「おおおお、俺はただ他の猫の集会に顔出したりとか忙しかっただけで……」
「オフコース、俺もさぁ。猫の集会とは違うがカラ松ガール達もたまには相手にしてやらなくてはと思ってだな……」
これは自分の我儘なのだとナス子は重々に承知しているのだが、やはり職場に行く前に皆の顔を見れないと言うのは寂しさが募っていた。
「ふーん。パチンコに競馬に宝くじに猫の集会にカラ松ガール?」
復唱されるとコチラも口元がひくつき松三人は汗を流す。
「や、だからって別にお前の事を大事にしてないとかそんなんじゃないからね?!」
「そうだとも! 寧ろその逆で俺達はお前の為に━━━━ゲフーッ」