第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
「眠いでしょ、十四松。私お風呂入ったら寝るからさ、先に上に行って寝ててくれて大丈夫だよ?」
「え、お風呂入るの? じゃぁ、ボク洗ってあげようか」
「いや、それは遠慮します」
「えー! なんでー?!」
普通の事なのに何故断られるのかと心底不思議そうにする声のデカい十四松。
「しーっ、皆起きちゃうから静かにっ」
「姉さん、一緒に入ろうよー!!」
「だぁかぁらぁ、声大きいってば」
口を塞いで煩い声をなんとかしようとして手を伸ばしてみるも、その手は呆気なくギュっと握られる。
「じゃあ静かにするから入ろう? ね? ね?」
「……何故そうなるのだ」
「んー……? 一緒に入りたいから!」
ニパっと笑顔で返されて、これ以上騒ぎ立てられても仕方ないし、もうお互い裸は見慣れている訳だし別にいいかと思うのだが、昨日のカラ松の事を思い出すと何かが起こる予感しかしない。
だって相手は十四松、タッティなんていつもの事。
「何もしないとかないよね?」
「うん、するよー!」
なんて素直な返事なのだろうか。
「やっぱ一人で入」
「早く行こう姉さん!!」
そういう十四松は嬉しそうに恋人を担くと、もの凄い速度で家の風呂へと運んでいく。
「うわわわ! もー……しょうがないな十四松は」
壁に追突するのではないかと思うくらいの速度で運ばれてハラハラしたが何事もなく風呂場につき脱衣所で溜息交じりに服を脱ぎ始めようとするのだが未だ嬉しそうな十四松は目から口元から雰囲気から全てが嬉しそうなのがだだ漏れで脱ぐに脱ぎにくい。
「姉さん、ばんざーい、ばんざいして下せぇ」
「ん」
もうどうにでもなれだ。
仕事で疲れてるしやってくれるならどうぞ介護してくれ、と言わんばかかりに万歳をして十四松が服を脱がしてくれる。
下着まで外されてそれが久しぶりで少し照れてしまってつい見られたくない恥ずかしい場所場所を手で隠してしまうのだが、十四松はおかまいなしにと自分も素早く全部脱いでしまう。