第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
てっきりこれも削除しろと言われるかと思ったが、トド松は満更でもない顔だった。
「ツーショットとか少ないよね、ちゃんと一緒にも撮ろうよ」
「あ、うん。なんか恥ずかしくって言えなくって……」
「嫁候補の癖にそんな所で遠慮しちゃう? 一緒に撮りたいならどんどん言えばいいのにさ」
ナス子の六つ子コレクションを指でスライドして見ながら淡々と述べる末っ子。
最初からそう言えればこちらも苦労はしないが、まだ天邪鬼だって完全に治ってはいないからこそ言い出せない。
「もっと甘えていいんだよ、ナス子は。ぼくらの恋人でお嫁さん候補なんだからさ」
さっきと違い、優しくふわりと頭を撫でられて心地がいい。
何度も撫でられるうちにその心地よさが眠気へと変わり目がウトウトと暗示でもかけられているように意識が遠のいてきた。
「……トド松」
「ん?」
「………だい……す、き……」
眠くて朦朧としてきた意識の中、無自覚で放った言葉をトド松に放ちとうとうナス子は眠りについてしまうのだが、言われたトド松は落ち着かない。
「~~~~っはぁ━━━━━……我慢してるのもそろそろ限界かも」
眠ってしまったナス子の寝顔をパシャリと撮影して、トド松はこちらを向いて眠りにつくナス子を自分の身体の中に包み込むように火照った身体の熱は我慢して、無理やり眠りにつくのだった。