第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
「権利行使は却下されましたー! ッドゥーン!!」
「ギャー!! 十四っ……十四松っ……重いぃぃぃ!」
「あははーさーせん! 姉さんの身体の上柔らかくて気持ちーね!」
「人の体の上でゴロゴロすなー!」
無理やり引きずられ布団の真中へと連れて来られたと思ったら今度は身体の上をローリングされるという、なんなのこれ、処刑? 処刑なの?!状態だ。
「っていうかさ、それだったら一週間は7日あるんだから、月曜から金曜まで、何曜日は誰がどこで寝るって決めればいいんじゃない? 既にもう一週間一緒に寝てるけどさ」
我ながらナイスアイディーア! という感じで昭和的表現、頭上に電球を灯し、得意げにそう言ったが、六人は何故かこのナイスアイディーアに難色を示した。
てっきり、「おお! ナイスアイディーア!」とか六人声を揃えてくれるとばかり思っていたのだが……
「え、ダメかな? ナイスアイディーア! じゃない?」
「お前それ言いたいだけだろ……!」
「口に出したのは一回だけだもん! 心の中で言ってただけだもん! 心を読むな!」
心の声に突っ込みを入れてくるという高度な突っ込み技術を持ったチョロ松はとりあえず置いておき、ナス子を取り囲む他の五人を順番に見やる。
「月曜日はおそ松、火曜日はカラ松、みたいな感じでさ……あらかじめそうやって決めておけば毎晩同じやり取りしなくてすむじゃん」
「うーん、そうなんだけどさぁ……なぁんかそうやって決めちゃうと……なぁ? カラ松」
「確かにな……あるはずだったチャンスを自分からドブに捨てるような感覚というか……なぁ、チョロ松」
「まぁね、毎晩こういうやり取りをするっていうのも楽しみの中に入ってるって言うのかなぁ、ねぇ、一松」
「俺はどっちでも構わないけど……毎晩チャンスが巡ってくるならそのほうがいいよね……少なくとも可能性はゼロではないんだし……なぁ、十四松」
「満塁サヨナラ特大ホームラーン! ってこともあるからね! 人生にはっ!」
「そういうもんかなぁ」