第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
部屋に布団を敷き、七人で寝る事になったのだが当人は痩せたと言えど狭いし気候の所為で暑い。
扇風機があったとしてもそれだけでは全く部屋の気温は変わらなかった。
「今日は隅っこがいいでーす! 暑いし」
「はぁ? 昨日も隅で寝たじゃんお前。今日は真ん中!!」
「えー、暑いからやだよぉ」
切実にこの部屋にエアコンが欲しい。
エアコンがあるのは居間、もうそこで寝たい所だが、この六人がそれを許すハズもない。
「じゃあ、僕達が寝る場所変えればいいんじゃない? 昨日はナス子はトド松の隣だったしそこに誰か違うヤツが寝ればいいでしょ」
途端チョロ松が仕切り出すのだが、当たり前のようにトド松がいつも寝ている位置に自分が割り込みナス子の隣を占拠する。
「自分で言って自分がそこで寝るってズルくない?! ぼくはいつもの場所で寝たいんだけどぉ」
「そんなんズルイでしょ、昨日だって隣で寝たんだから」
一松にも突っ込まれて、トド松は頬を膨らませるのだが、いつもの場所で寝る事は適わずナス子は無理やり別の場所に引きずられて行く。
「やめろぉー! 私は涼しい場所で寝たいのだー! 私にも場所を選ぶ権利くらいはあると思います!……ん? なんかパジャマ今更ながら長い、袖もズボンもダボダボだ」
ここに来て一週間いつの間にか用意されていた水色のお揃いパジャマを自分も着ているのだが引きずられた時にふと違和感を覚える。
「あぁ! やっぱり?! 何でか俺のパジャマ凄ぇ短いと思ったんだよ! そっち俺のパジャマじゃね? んで俺が着てるこの足の短いのがお前の」
「ふんぬ!!」
「ぶほっ!! ってぇ、何も殴る事なくない?! 殴る事なくなーい?!」
「身長差があるんだから仕方ないでしょ! 足短いって言うなっ、ていうか脱げ、今すぐ交換を所望するっ」
「え~、俺のぬくもりを感じたいのぉ? やだー、ナス子ってばエッチぃ」
わざとらしくおそ松が自分の身体を抱きしめて悪戯に笑うが、こちらとしては足を短いと言われ少々ムカつく。
「も、もういい! 今日はそのまま寝る!! とにかく、私は隅で寝」