第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
それぞれに決意はあるものの、心の中に今まで止めていたもので、今日初めて兄弟達は口々に思いを吐き出す。
本人の前で言えばマリッジポイント倍増なのだが、それがわからないのがこの六つ子達だ。
「まぁ、実際の所はやっぱり━━━━━━━━━━」
「「「「「「一生甘い汁吸って生きていきたいなぁ」」」」」」
立派な事を言ったハズも、最後の言葉がダメダメである。
そこはもう、お決まりパターンだろう。
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今日は先に自分一人が外に出て、六人の候補生を銭湯の前で待つナス子。
「ふぃ~……あっつぅ~~、もう気づけば夏だよ。早いねぇ、季節が変わるのって」
近くの自販機で購入した飲料水を飲みながらパタパタと自分の顔を仰ぐ。
お風呂に入ったばかりなのに、すぐに汗をかいてしまい早く皆が出てきてくれないかと男性風呂の暖簾をちらりと見ると、中から一人が顔を出す。
「あれ、お前もう風呂出たの? 今日早くね?」
「おそ松、他の皆は?」
「あぁ、今扇風機当たってコーヒー牛乳飲んだら出てくるってさ」
「おそ松はもう飲んだの?」
「俺は~今日は金ないからやめた! それくれよー」
ナス子の飲料水にまだ許可はもらっていないのに手を伸ばし勝手に奪うとゴクゴクとそれを飲み込む。
「あ~! まだ私飲んでるのにっ!!」
「~~~っぷっは! 風呂上りの珈琲牛乳もいいけどたまにはこういうのもいいなぁ」
口を拭い返されたペットボトルは既にほぼ飲み切られていて、自分の分はもう後少ししか残っていない。
「ほんっと、自分本位! お金あげるから買ってくれば良かったのに!」