第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
「普通さぁ……引越しとかいう力仕事って、そういうところで ヤダァ男らしいっ、あの逞しい腕とかトキめいちゃうんですけどぉ☆ ……って、男らしさをアピールするんじゃないの?」
「んじゃ一松兄さんはそうしたら? ぼくはそういうキャラじゃないしぃ、それはナス子姉もわかってくれてるはずだもんね~」
ドヤ顔、アヒル口で言われても何の悔しさもないし逆にウザイだけ。
「さすが末弟だよね、そんなんでマリッジポイントなんて溜まるの?」
チョロ松も一松と同じような目で弟を見てバシャリとお湯を顔にかけてやる。
「うわっぷ、何すんのさもー!!」
「ボクは今日いーっぱい稼いだよー!!」
一方の十四松は風呂でバタフライしながらもピタリと止まり会話に参加した。
だが十四松。
いくら稼いでも数字は覚えていないし、本人のナス子すら覚えていない。
本当にこの誰かと結婚する日が来るのかと謎のまま。
「そういやさぁ、ナス子のおばさんとおじさん、よく俺らの家にナス子が入るの許してくれたよなぁ」
「全くだな、いくら幼馴染とはいえ大の大人の男六人が揃う家に住むと言うのは、親として心配すべき所なのだが……」
「あれ? もしかして俺らっておばさんとおじさんの警戒対象にすら入ってない?!」
「それも一理あるかもね、小さい頃から知ってるし。ナス子も一人暮らししてても家事出来ないの知ってるし、あと……警戒対象に入ってなくても、やっぱ心配はすれどアイツの年齢も年齢だしそろそろ落ち着いて欲しいってあっちの両親も思ってるのかも?」
「ん~チョロ松兄さんの口ぶりだと警戒されてないんじゃなくて、やっぱりこの中の誰かとくっついたらいいなーとか、少し期待されてる気もするよねぇ~まぁ、末っ子って言っても、女の子相手に上手く接する事が出来るぼくはナス子の両親に気に入られる自信はあるけどねぇ~、ふふふ」
兄松の会話にトド松も入って六人でまた談義が始まる。
「おばさんとおじさんは正直誰でもいいって思ってるんじゃない? だって俺らの区別ついてないし」
「ボクこの前トッティに間違えられたよ!!」
「はぁ?! 全っっ然似てないじゃん、似てるの顔だけなのに! いや、ルックス担当としては非常に不本意なんだけどぉ!?」