第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
そういえば、この家に来て一週間経つと言うのにまさかのお盛んな六つ子は触れてはくるがセッ×ス行為には及ぼうとしていない。
こちらも仕事で疲れている為に配慮してくれているのか、はたまた自宅だからそういう気が起きないのか謎である。
「なんかさ、ちょっと皆落ち着いてきた? 大人っぽくなったって言うかさ」
「はぁ? 最初から大人だし。特に僕は真っ当な人間で一番マトモな兄弟は僕一人だし」
「まぁ~たそんな事言ってぇ、一番のライジングチョロシコスキーの癖にぃ」
ウリウリと肘で隣のチョロ松の脇腹をニヤリとつつくナス子。
チョロ松は若干うざったそうだったが気にせず食器を拭いていた。
「…………」
「チョロさん、何かお考え中?」
「へ?! べ、別に何も?!」
「そう? いつもなら洗い物はもっと丁寧にとかまだ油がついてるとか文句ばっか言うのに」
ニヤつきながらも不思議そうにチョロ松を見上げ、目が合うと途端その目は逸らされて相手の顔も真っ赤に染まってしまう。
「あ、あのさぁー……そんな目で見上げるのやめてくれない? 一応僕だって我慢はしてるんだから」
「へ?」
「だって、家に入ってくれたからって毎日触りたいとかお前の事抱きたいとか思ってもさすがにそれは出来ない、し……」
「そ、そそそ、そっすか……」
「う、うん……」
二人で滝汗を流し、今度は完全に沈黙になって目は合わせられないまま耳まで赤くなってしまった表情をお互いに見れず、夕食の片付けが終わった。
やはり、それなりに考えてはくれているようだ。
それがチョロ松だけの考えなのか、はたまた全員が同じ事を思っているのかはわからないが、さすがにそこまで突っ込んで聞く事は出来ない。
いつも一緒に居て落ち着く相手なのに、調子が狂わされてしまい何か喋ろうにも二人は互いを意識して何を口に出す事も出来ず二階に上がっていくのであった。
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