第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
松代指導の元ナス子が作った肉じゃがやサラダ、汁物に手を出し空腹を満たしている兄弟達は成長してきた嫁候補が作り上げた味を堪能中。
「どうどう? 美味しい」
松代が松造を待っている間、七人で丸いちゃぶ台を囲み一緒にとナス子も食事をしようと箸をとるが、やはり反応が気になり聞いてしまうのは最早癖のようなもので、作る度聞いている気がする。
松代の台詞に対しコチラは六つ子に対し毎度同じ事を聞いてしまうのだから人の事は言えない。
「ん~……まぁ、でも少しは成長したんじゃない?」
「ほんと?! 毎回習いに来てて良かったぁ! 一松マリッジポイント80!!」
「まだ続いてるのそのポイント制!!」
「まぁ、自分も数えてないんだけどね」
「は?! 自分でポイント点けだしておいて数えてねぇのかよぉ、まぁ俺的にはその方が都合いいけどね」
チョロ松も、おそ松も前は料理に対し文句を言う事もあったが今は普通に夕食を口に運ぶ。
見ていると幸せになるのは、好きな人達が美味しそうに食べてくれるからだ。
それだけで心は満たされていくのだから、恋愛とは厄介でも単純なものなのかなとナス子は思う。
「姉さん肉じゃがんまいよー!! 前よりパサパサしてないし、ちゃんとニンジンも硬くなくなったねぇ」
「これならいいお嫁さんになれるね、ナス子姉」
「ハッハーン、あまり家事を成長されては俺の立場も危ういと言うか心境的には複雑だが、嫁の味となるとこう……幸せな気持ちになるな。美味いぞ、ナス子」
それぞれに心の中で勝手に数えてない癖にマリッジポイントをプラスしてやる。
まぁ、おそ松は褒めてもないので何も追加はされていないのだが。
「なぁなぁ、あーんってやってぇ~!!」
「は」
早速構って病の長男がたまたま隣に座るナス子に口を開ける。
「はぁ? おそ松兄さん調子よくない?! ナス子姉の料理全く褒めてないし今の所ポイントも全くプラスもらってない癖にぃ」
トド松が文句を言うがおそ松はわざと聞こえないフリをして恋人に甘える。
「ん~、ま、まぁ……それくらい、なら」
「あーん………ぐふぉっ」
口を開けたおそ松に口の中に入らない程の肉じゃがを無理やりに詰め込むと、大きくせき込みながらも一生懸命飲み込もうとしている。