第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
ゲームを取り戻したナス子は気をよくしたようで、ニッコリ微笑みをチョロ松に返しながらまたその場に寝転がり、画面越しから誰とも目を合わせず口だけ開く。
「さぁ? ━━━━━━1兆くらい? あ、廊下で爆弾持った用務員にぶつかって死んだぁ……ちっ、やり直しだ」
「一兆って、そんなの数えられるの……? 寧ろそのプラス式少ないし溜めるにしても相当時間かかりそうなんだけど。あとさ……その不穏なゲーム。恋愛ゲームで何で爆弾持った用務員とか出てくんのか謎だよね。まぁ、俺はそういうのやった事ないからわかんないけど……」
ミケ子と戯れていた一松はポイントは気になってはいるものの、ついつい恋愛ゲームの理不尽な設定にも突っ込んでしまう。
「ま、まぁ、気長に溜めていっていただければ……ハハハ。ゲームはあれだ! 時代は進化していくのですよ一松。恋愛ゲームってドキドキハラハラするでしょ? そういうものです」
「いやいや、意味わかんないし! 爆弾持ってる用務員にドキドキハラハラさせられても恋愛全く関係ないよね?!」
やはり突っ込み担当は黙っていられず更にナス子とゲームの内容に突っ込みの言葉を入れる。
「うーん、一兆ってどのくらいかなぁ? どんな事すればポイント上がってくんだろう? 姉さん、オヤツ食べる??」
「食べる! 十四松マリッジポイント3000!!」
基準が全くわからない適当なマリッジポイント。
どうせこの兄弟達がそんな数字を数える事ないだろうと適当にポイントを引いたり足したりしていくナス子。
「あははは、ぃやったああああぁ! オヤツ持ってくるねー!!!」
一生懸命考えて口に出した十四松は満面の笑みで笑いドタバタと下の階にオヤツを取りに向かって行く。
「一兆、一兆……か、なぁに簡単な事じゃぁないか。ナス子の喜ぶ事を常にしていれば上がるという事だろう? このカラ松、一番にそのポイントに到達する自信があるぜぇ? なぁ、ナス子。今朝の家事指導もそうだろう、俺の指導は役に立っただろう、ん~?」
「あぁ、あれね……マリッジポイントマイナス50かな。隣で煩さかったし」
「えぇ?! 何故だ!! あんなに丁寧かつソフトな指導をしたと言うのにっ」