第2章 平穏な日々に嵐はやってくる~カラ松~
二人でキョトンと間が数秒空き、おそ松の手渡した鍵を思い出す。
「え、だってさっきお金貸したら鍵を返してくれる話になって、実際返してもらったよ?」
「ん~?おかしいな。オレはそのおそ松からお前の家の鍵を預かったぞ?」
「え」
「え?」
ではさっきの鍵は一体なんだったのか、それとも、もうすでに合鍵を作って持っていた、とか…………冗談じゃないぞ!
「まさかとは思うけど家の鍵、作った、とかじゃないよね?」
「いや?これはおそ松がお前からもらったから、オレたちも自由に使っていいと言われて持っている鍵だ。俺の知る限りでは一つしかないが」
~~~~~~っ、ぁんの腐れ外道ーーーーー!
「ちょっ、ちょっと待ってて!」
すぐさま立ち上がりバタバタと先ほどおそ松から奪還したスペアキーを持ち玄関へとでる。
鍵穴に鍵をさしこもうとするが
はまらない、ハッマラナ〜イ……oh
おおおおおおおぃ!?!?
どこの鍵だこれっ、別の鍵渡しやがったーーーーーー!!!
「だああああああああああぁっっ!」
玄関先で奇声を発すると、中のカラ松がビクっと体をはねさせた。
そんなことはお構いなしに、っていうか構ってやれる心情でもなく、ドスドスとリビングに戻り偽の鍵を床に叩きつける。
「おそ松あのクソニート童貞おあsdfklghjpこ;dklさhnmlふじこ;」
「ナス子!落ち着け、落ち着くんだ、あぁっ折角畳んだ洗濯ものがまたバラバラにっ」
怒りに任せ何か口走りながらリビングを転げまわると折角カラ松が一生懸命丁寧に畳んでくれた洗濯物がまたぐちゃぐちゃになってしまった。