第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
「え? え、と……はい、一松さん」
「うん……俺はさ、別に……俺を選んでよなんて言うつもりないし……だけど……ナス子に見放されたら俺もう何するかわかんないっていうか……」
「見放したらもう他人だから、一松が何しようが関係ないといえばないけど」
「ふざけんじゃねぇこのビッチがぁ!! そこは あ、こんな危険な犯罪者予備軍の恋人をやっぱり放ってはおけない、合格 って言うところだろうが、あ゛ぁん?!」
ペタリとホワイトボードの保留側に一松のプレートを置き、喚いた一松はそれを見て地面にうつ伏せに倒れた。
「かつては一番行動が読めないダークホースと言われた男だったけど、今となってはむしろ一番行動が読めるわかりやすい男になったよね一松」
やはり冷めた目を向けているチョロ松がそう言うと、チョロ松は視線をナス子へと移し、キリリとした表情で口端をあげる。
「まぁ、ナス子ももうわかってると思うけどぉ……最後の一人は当然、一番の安牌である僕しかいないよね。就職する確率だって一番高いし、趣味の時間も一緒に楽しめる。最高じゃない?」
発言どおり、さも当然のような口調でチョロ松がそう言うと、部屋の空気が1度か2度下がったかのような全員の冷めた視線がそちらに集中するが、チョロ松はものともしない。
床に突っ伏していた一松ですら、目を血走らせてチョロ松を見ている。
「なに? それともあざトッティか、やり口がセコいクソ長男か、犯罪者予備軍の中からやっぱり選ぶ? オススメしないなぁ」
「うっ……そ、そう言われると……っわかった、チョロ松さん、合格です」
「ま、当然だけどね。じゃ、これで半分かな」
「ちょ、ちょっと待ってよ!! ナス子姉! 駄目だよ、就職なんてぼくらでも出来るからぁ!」
「おいおい……フッ、もう面接は終わりだぜぇ」
「見苦しいぞぉトッティー!」