第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
「あーあ、言っちゃったね。皆が思ってても絶対口には出さなかったのに。お前が困るのわかってたからってのもあるけど、兄弟で争うとかしたくなかったしもう少し黙ってようかとも思ったんだけど、ここまで来たら僕も、もう黙ってられないよね、ごめんナス子」
「チョロ松」
「姉さん、ごめんね! でも、ボクらは結婚の事はまだにしても姉さんと二人で付き合いたいって実は思っちゃったんだ」
「十四松」
「いつかはこんな時が来るかなぁとはぼくも思ってたけど、まさか母さん達がきっかけでこうなるとはねぇ……まぁ、母さん達も実はそれを見越して言ってきた可能性もある訳だけど。 ナス子姉、どうするの? 出来ればぼくを選んでくれたら嬉しいけど、さ」
「トド松」
本当にこの時がやってきてしまった。
今までの幸せ借金はここで清算しなくてはならないのか。
でも、どう考えてもこの中の誰かを選ぶなんて出来る訳がない。
そうなると答えは━━━━━━━━━━
「皆……私、その……いつか選ぶって話は前にしてたけどまだ……」
「あ! じゃぁさぁ!! 身体の相性で決める?!」
「は?」
「おお、ナイスアイデアだなおそまぁつ! 少しだけ感心したぞっ」
「おい」
「結局そうなる? まぁ、なんだかんだ言ってナス子を悦ばせる自信はあるけど」
「お前ら」
「どうする? 全員じゃまた意味ないでしょ、ここは順番にする?」
一松が手をあげてジャンケンをする気でいるのだが、困った表情を浮かべていたナス子は呆れ顔に変わる。
「姉さんセッ×ス大好きだもんね! ボクも好き!!」
「ん~、じゅうしまぁつ?」
「皆わかってないなぁ、女の子を喜ばせるのが一番上手なのはぼくなんだよ? ならやっぱりぼくが一番相性がいいでしょぉ」
「黙れコラ」
勝手に真剣な会話からゲスい会話に変わり、律儀にも一人一人の発言に突っ込みを入れていきながら呆れ目なまま、呆れ口調にも変わってしまう。
急に繰り出された解決案が心底自分にとっては解決になってない訳でセッ×スをする気にすらならない。