第85章 【一松ルート】松野一松の希求
ああ、違った。
こっちにいる時は、息するだけじゃないわ。
ん? なに? その顔……ああ……もう次に俺が言うことわかってますって顔だね、それ……それもなんだか癪だけど、うん、あってるよ。
恋人と二人きり……正確には二人と一匹だけど、邪魔も入らない環境にいて、やることといったら一つしかないもんね。
俺の腕の中にいる時のナス子は、ホントやばい。
どうしてそうなんのってくらいエロくて、可愛い。
まぁ、俺がそうしてるんですけどね。
でも、する度に、今俺はナス子とセッ×スしてるんだって思うと、未だに何か胸に湧き上がってくるものがあって、何度も何度も求めてしまう。
俺ってさぁ、スイッチがあるんだよ。
SとMのスイッチ。入れ替え製。
Sモードの時は結構ヒドイことしちゃったり言っちゃったりもするんだけど、ナス子は表情を歪ませながらもそんな俺でも受け入れてくれる。
改めて考えてみると、どっちかっていうとMモードの時のほうが本気でドン引きしてること多いかもしれない。
まぁその時はそんな心底軽蔑したような目で見られるのさえ気持ちよかったりするんだけどさぁ。
それでも、俺がどんな表情を見せたとしても、ナス子は俺から離れていかない。
言っておくけど俺の確信の話じゃないからね。
今現在までの経緯の中での事実を言っただけだからね?
俺が一番不思議でしょうがない。
もう一度言うけど、こんな俺を好きとか、変態かよって未だに思ってるから。