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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第84章 【R18】【おそ松ルート】おそ松の葛藤



「うん」

 そんな中、玄関のチャイムが鳴る。
 こんなタイミングで邪魔されたくはなかったが、母はナス子の頭を撫でると立ち上がり玄関に向かう。

「あら」

「こ、こんちゃーす! あの……おばさん」

 現れた人物は水色のスーツを身に纏った、今まさに話題に上がっていた相手、おそ松だった。

「俺、おばさんに言わなきゃいけない事があって」

「ふふ、何かな……おそ松くん」

「え! 俺って今日はわかんの?! いつも間違えんのにっ」

 緊張してカチコチに身体を固めていたおそ松は名前を当てられ少し意外そうに顔を上げる。

「今日は雰囲気が昔のおそ松君に似てたから、すぐわかったよ?」

「そ、そっかぁ。良かった~!! おばさん、上がってもいい?」

 おそ松の手には白い紙袋、モジモジと視線を泳がせもう一度チラリとナス子の母の顔を伺う。

「どうぞどうぞ、なんだか今日は珍しい恰好してるわねぇ。どこか行ってきたのかなぁ」

「━━━━え、え~っと……とにかくお邪魔します!!」

 上がったおそ松がナス子の家のリビングに行くと、そこにはポカンと涙を流したままのナス子の姿が目に入る。

「……っ?! ナス子? どうした、何かあったの?!」

「っあ……おそ松」

 すぐに駆け寄ってきて顔を覗き込み、我慢出来ずナス子の頭に手を置くおそ松はふわりと優しく涙をスーツの袖で拭いてやる。

「お母さんが泣かした訳じゃないわよぉ? ナス子は泣き虫だから」

「へ? おばさん、何言って……いや、その前に」

 ナス子の母が座り、その前におそ松が正座をする。
 持ってきた紙袋をスっと前に渡し、菓子折りだったのを確認したナス子はおそ松が何をしに来たか悟る。
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