第84章 【R18】【おそ松ルート】おそ松の葛藤
先程母に言われた言葉、早く両親を安心させてやりたいと思う手前、相手がおそ松では安心どころか別れろなんて言われてしまったらどうしようと困惑状態だ。
「私……おそ松とずっと一緒に居たい。だからもし私達の関係が家族に知れた時に別れろって言われたら辛い」
「ナス子」
「私だってたまには正直に言う時もあるんだよ、おそ松。私はアンタの事が好きで好きでどうしようもないの、わかってる?」
「え……あ、ハイ」
いつもなら皮肉を言われ文句を言われ、喧嘩になる二人。
しかし実家にいるからなのか珍しく自分に対してとても素直な嬉しい言葉を聞くと、おそ松もみるみると耳まで真っ赤になり急に体が畏まってしまう。
そんなおそ松の膝におかれた手を握って、これくらいなら大丈夫かなと思い身体を傾けて倒しおそ松の体に寄りかかる。
「おそ松はどう思ってんの?」
「あぁ? 俺!? おおお、俺はいつも言ってるからいいでしょ!」
「………今聞きたい」
「あー……」
こんなにグイグイ来るナス子は付き合って初めての事ではないだろうか。
慣れないやり取りにおそ松自身の心臓も早く脈打ってしまう。
「そんなの、俺だって同じに決まってんじゃん。わかるだろ? じゃなかったら実家まで追いかけて来ないっつーの」
「うぷっ」
寄りかかっていた身を寄せられ胸の中に顔を押し付けられる。
服から香る、少しタバコの匂いとおそ松の匂いに安心して目を閉じ、その背中に両手を回した。
「好きだよ、ナス子。 スッゲェ、好き」
「っ……耳元で言うなハゲ」
「ハゲてねぇし! 俺まだ髪の毛ツヤッツヤよぉ?」