第83章 【R18・一松ルート】意地悪?
『今日またあのナスさん指名のセクハラの人来たよー、また来るらしいから気を付けな』
そんな内容だった。
このLIMEの相手が男性か、女性かはわからないがナス子の職場は仲が良くしかも全く女性扱いされないと言うナス子の言葉を信じ一松は職場の人間関係はたまに妬き持ちは湧くも疑ってはいない。
しかしこの内容は、セクハラの客がまたいるという事。
しかも『また』来た、『また』来ると言う文字。
という事はナス子はこの客に一度、それとも何度かセクハラまがいな事を受けているのだろうか。
LIMEの文字を見ながら想定して、どこに向けていいかわからないモヤモヤが一松の心をかき乱した。
日頃、六つ子の長男おそ松も無遠慮にナス子にセクハラする時はある。
あるが、そこは一松もナス子もちゃんと報復できるし半殺しにだってできる。
だけどお客さんが相手という事はナス子の性格だ、きっと笑っていい顔をしているんだろうと思うと少し彼女にも腹が立ってしまった。
「ねぇ……お前は、一体……誰の物なの?」
呟いて彼女の頬に添える手は生ぬるくポツリと欲を漏らす。
SだとかMだとか色々な顔を抱える一松も、実は六つ子の中では一番の常識人な部分を持ち、その気持ちは伝わらないまま数日が経ってしまった。
・
・
・