第83章 【R18・一松ルート】意地悪?
「なぁに、今日はもしかして構って欲しいモードだったぁ? んはは、可愛いなぁ! いちまっちゃんはぁ~!」
「……いきなりお姉さん風吹かされてもねぇ、今更って感じだし」
「むむ、失敬な! 恋人同士でも私は年上のお姉さんだぞ? ほぉら、たまには一松も素直に私に甘えればいい! さぁ来い」
と、言われましても。
頭を撫でられるのは昔から嫌いではない、遠慮なく触れられた髪はよりボサボサ頭に進化していたが心地よさの方が上だ。
ただ素直に甘えろと言われると、普段素直じゃないナス子と一松はお互いに同じ台詞を言っている時もあるが自分から甘えに行くと言うのは特に一松は中々それが実行できないでいる。
一松の性格は猫も同然、近寄りたい時は近寄りちゃんと距離は見計らう。
「いざ来いって言われるとなんでか行きたくなくなるのってなんでだろう?」
「おいいい、何だよ一松! 今日いつも以上に素直じゃなくない?! 何か拗ねてるの? 私がゲームずっとしてたから?!」
そう、実は一松のこの態度には少し理由があった。
説明は遅くなったがつい先日の出来事である。
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ナス子が休みの日、二人で愛を確かめ合い疲れから深く寝ているナス子。
それを幸せな表情で見つめる一松がそこにはいた。
一松とナス子は普段からあまり体力はない為何度も繰り返しセック×をすると言うよりは一度したらそれを長く堪能する事が多い。
ナス子に比べ一松の方が体力は有り余ってはいるがエネルギーが切れるのはお互い様だった。
事が終わり心地よい気ダルイ気持ちに襲われている中、ナス子の横に置いてあったスマホが振動しその画面が光る。
つい他意もなくその画面が目に入り相手とメッセージが表示されるLIMEが確認できた。
「……なんだよ、こんな夜中に。迷惑とか思わない訳」
と、言ってもナス子の仕事は深夜。
だからか深夜には特に職場仲間からLIMEが入る事はしょっちゅうで逆に朝LIMEを送ると失礼と言う暗黙のルールまで設けられていた。