第82章 【逆ハー卒業ルート】なんという事態…! カラ松&トド松
実は、こうなると面倒臭いのはトド松ではない。
カラ松のほうだ。
「水臭いじゃないかナス子! 悩み事や憂い事があるのなら、なんでもオレ達に相談してくれればいいものをっ!」
「い、いや、だからっ、べべべ別にそんなものはっ」
「さぁ何でも話してくれ! 力になる! このカラ松がっ! ナス子の憂いを一つ残らず払拭してみせようじゃあないかっ!!」
ほら、面倒臭いことになった。
こうなるともうなかなかカラ松が戻ってこない。
キラキラと、懐中電灯と蝋燭だけの明かりの中光り輝いて見える。
「ほらぁ、ナス子のせいだからね、もうこうなったら観念して話すしかないからね?」
「ええええ?! 私のせい?! だっ、でっ、でも、ホントに」
「んん~? 素直に話す気にならないのなら、話す気になるようにしてやってもいいんだが?」
スッとカラ松の視線が据わったのを感じて、ギクリと体を強張らせる。
面倒臭いことになったカラ松は、語彙では言い表せないほどに本当に面倒臭い。
コチラが何をどう言ってもなかなか引き下がらない上に、カラ松の中の上がってしまった何か、とりあえずボルテージとでも言おうか、それが治まらないらしくグイグイと押しが強くなる。
「お、落ち着いてカラ松……っあの、か、隠し事と言っても……その……大したことはなくて……っいや、私にとっては大したことかもしれないんだけど、私以外の人は別にそうでもないかもしれないっていうかっ」
「そうーかそうか、それならば、やはり話す気になるようにしてやるしかないようだ。カモンブラザー!」
「はいよー」
パチンと指を慣らすと、けしてそれにノったわけじゃないからね、という冷めた表情をしつつも、トド松がナス子の後ろに回りこみ、脇の下に腕を差し込んでガッチリと体を固定をする。
「ちょっ! ちょっ、待って! なっ、なにする……」
「素直にならないのなら……割とすぐ素直になるナス子の体のほうに聞いてみようじゃないか……」
「あっ……!」
薄いTシャツの上から指で体を上から下へなぞられて、くすぐったいような感覚にピクリと体が反応してしまう。
これまで散々彼らに抱かれ、その快楽を知ってしまった体は、ちょっとした動きにも敏感になってしまっている。