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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第81章 【十四松ルート】ステイ



「あれぇ、十四松? 今日来るって言ってたっけ? あ、いつもアポなしだったか」

 まだ寝ていたのだろう。
 マンションに到着しナス子の部屋のチャイムを鳴らした十四松が扉の前で待つと、眠そうな顔が玄関扉の隙間から覗かれた。
 夕方~深夜にかけて仕事をするナス子の習慣は、仕事が上がると家に帰りやる事を済ませ、次の日も出勤の場合は出かける一時間前まではギリギリ寝ている事が多い。
 起こされた時間はそう早い訳ではなかったため、アラームが鳴る前に起こされた事に多少悔しいと思うも、相手が大好きな十四松だった為文句も言わず中に通す。

「姉さん起こしちゃってサーセン! ボクね、どうしても姉さんの顔が見たくなっちゃって」

「あ、あはは……そうスか……あまりお見せできるような顔はしてませんがどうぞどうぞ」

 急な十四松の言葉に寝起き早々心底照れてしまい顔を真っ赤にしてしまうナス子。
 扉を大きく開けて、十四松を中に通した。

 歯を磨き、顔を洗いパジャマのままテーブルの前に腰掛けてジっと出されたお茶の湯飲みを見つめている十四松。
 その横にはぴっとりとミケ子がくっついて丸くなっている。

「……? どうしたの十四松、猫舌じゃないよね、お茶の気分じゃなかった?」

「え!? ううん! ううん!! いただきマッスル!!」

 いつもと明らかにテンションの違う最愛の人物に首を傾げるのだが、付き合って長く経ってもやはりそのジャンルは攻略出来ないでいるナス子。
 しかし今日は明らかに何か考えているし若干落ち込んでいるようにも見える。

 十四松は、元気で明るくていつも自分を笑わせてくれる太陽のように温かな気持ちにしてくれる存在。
 そんな相手がいつも見せない様子を見せると心配になると言うものだ。

「ん~?」

 湯飲みを持って、十四松の隣に移動し身体をピットリとくっつける。

「あ」

 すると、十四松は一言漏らしズリズリと横に逃げていき、空いてしまったその隙間にナス子は心なしか体温が下がった気がした。

「十四松?」

「えーと、えーと……今日暑いから!! 姉さん仕事前にくっついたら汗びっしょりになりまっせ!!」
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