第79章 【R18】【逆ハー卒業ルート】溺れているのか、逆なのか
「…………き、気持ち良かった、です」
なんとか本音を絞り出すと4人の男達がホっと安堵の息を吐くのが聞こえる。
「そう、それなら良かった。 じゃあ、僕にもさせてくれるよね?」
「ぎょ!?」
「魚か!!」
させると言うのはさっきのバイブの事なのか、それともセ×クスなのかわからず思わずギョっとして声にまで出してしまう。
「もしかして使わせてくれないつもり? 僕だってプレゼントした一人なんだけど」
「だ、だって……あれ、変な感じする、し……何度もアレで、い、いいいイってしまったと言うか」
「だから?」
「ぐ」
この発言がまずかった。
何度もイってしまったという事は、この4人に何度もイかされてしまったという言葉に繋がってしまう。
六つ子の中では特に独占欲の強いチョロ松は目を細めてへの字の口をムスっとさせてナス子の目を覗き込む。
「いいよなぁ、俺もしたって……他の連中にもさせてた訳だし」
そして、オラつきチョロ松が降臨してしまった。
またあの快楽の海に溺れるのかと思うと何故かドクリと鳴った心臓、それが果たして期待からなのか、それとも既にクタクタな身体ではアレを受け入れるのは勘弁願いたいと思っているのかわからない。
それに加え、今のチョロ松は絶対に誰の意見も聞こうとはしないだろう。
そしてまた他のメンバーも、止める事はしないのではないだろうか。
いつも突然キレだしたり変なスイッチが入ったり説教の多いチョロ松。
こちらも何かまた面倒な事を言われるかもしれないと思った4人は押し黙ってナス子とチョロ松を後ろから見ている。
「ねぇ皆……これってさぁ、抜け駆けだよな?」
と、チョロ松が四人を振り返ったタイミングで、階段から誰かが駆け上がってくる音がして全員が襖へと視線を移す。
足音からして、松代ではない、となると……。
アイツか、と全員が思った瞬間、勢いよく襖が開きその人物が声を張り上げる。