第79章 【R18】【逆ハー卒業ルート】溺れているのか、逆なのか
「あれぇ……その目、もしかしてこれの存在知ってた? もしかして自分の家にもあるとか……? ヒヒっ、ナス子ってもしかして淫乱?」
「違うから! 存在は知ってるよ!? 漫画とかによくあるもんっ、でもこれ渡されてどうすればいいのさっ」
半分キレ気味に一松に文句を言ってやるのだが、まだ開けていない箱をズイっと十四松に押され、それの中も仕方なく開けてみる。
「あーっと、これは電気、マッサージャー? こ、これは私の身体を労わって買ってくれたマッサージ機かな、うん。 ちゃんとした……何の企みもない普通のマッサージ機、ですよね? AVとかに使うようなやり方で何かしようとかしてないよね」
細長い、先端部分だけキノコのように傘のあるマッサージ機。
どこかで見た事あるなと思ったら、前に会社の先輩が面白半分で見せてくれたAVの動画で使われている物と形状が似ていた。
だからこそ疑いの感情が出て来てしまい、4人に確認をしたのだが……。
「「「「え」」」」
同じ顔、同じトーンで返ってくる言葉はそのナス子の敢えて発した期待とは裏腹に疑問の目を向けられてしまう。
「ってか、お前AV見た事あんの!?」
「は?! い、いやいやないからっ、ちょっと話聞いたり……あ~、ん? ……あぁ、ちょーっとだけ動画で見せてもらった事くらいはあった、かもぉ?」
「ふ~ん、なら説明しなくてもどんな風にされるのかはわかってるって事だよね、ナス子」
一松が顔を近づけてニヤつく。
下がりたくともソファに座らされてこれ以上は下がれない。
元より近い距離だった恋人達との間はそんなナス子の想いを余所にに、更にジリジリと追い詰めていく。
ソファに乗っかったまま肘置きまで下がって身を縮める。
「そうだね、試しにコイツから使ってみない?」
「あははー、姉さんのコリも解れるかもね!」
「ナス子姉、これレビューがすっごく良かったからきっと満足すると思うんだぁ、ふふ」
悪い笑顔の悪魔達が一歩も下がらずにナス子の持つ箱の中からバイブと電気マッサージ機を奪うように取り出してしまう。
「あっ」
「一回試してみようぜぇ、ナス子……な? 結構癖になるらしいよ、これぇ」
「えっ、嫌だ!! 絶対に嫌だからっ」