第79章 【R18】【逆ハー卒業ルート】溺れているのか、逆なのか
「はぁ~~~、幸せ。人生で一番幸せな時ってさ、お布団で寝る時とトイレ入ってる時だよねぇ」
「なんでそこでトイレも入ってるのか謎なんだけど……」
一松の突っ込みが入ったが、そこに十四松が賛同する。
「あ! ボクはわかるかもっ、トイレって出すとスッキリするし、考え事するにも落ち着く空間な気がするー!」
「そう! そうなのだよ十四松っ、偉いねぇ、わかってるねぇ」
「えへへへ、あざース!!」
そんななんとない会話をしていたのだが、おそ松とトド松が後ろの押し入れから何やら小さな箱を二つ取り出してナス子が寝ている目の前に持ってくる。
「なにそれ?」
身を起こし、何を持ってきたのかと不思議そうな目でその箱を見るのだが、長男、末弟はニヤニヤしたままの表情で答えた。
「あ? これ? 今からお前に使おうと思って」
何の躊躇もなくサラリと応えたおそ松。
使う、とは何の事だろうかとその謎の箱に首を傾げるナス子。
しかし4人の何か嫌な笑顔がナス子の第六感を刺激させた。
「なんか悪い事考えてるんじゃないでしょうねアンタ達。今から皆で寝るんじゃなかったの?」
そんなナス子の言葉などは最早流されてしまい、おそ松の隣に座るトド松があざと可愛く箱を差し出してくる。
「へへ、これね! ぼく達からのプレゼントだよナス子姉! ちょこっと値段はしたけど全員で買ってナス子姉に使ってあげようって話になったから皆満場一致で納得したんだよねぇ」
言っている事がよくわからなかったが、この六つ子達に対しての嫌な予感と言うのはだいたい当たる。
昼寝が出来ると楽しみに思っていたのだが、タラリと頬に一筋の汗がつたい、急いで荷物を纏めてミケ子を抱こうとして振り返る。
しかしそのミケ子は既に一松の胸の中でまるで猫質にされているように大事に抱かれていた。
まぁ、相手が一松なのでミケ子も幸せそうだし酷い事など絶対しないという事はわかる。