第77章 【逆ハー卒業ルート】焼肉パーティ
「カラ松兄さん今サラっとおそ松兄さんをディスったよね、うん、まぁ同感なんだけどね」
「お前ら俺の扱いヒドくない?!」
「アンタが悪いんでしょうがっ!! ったく……」
「で? どうなの? やっぱりヤっちゃったの?」
こうなると十四松の質問にキチンと答えないわけにはいかず、仕方なく無言で頷くことで質問を肯定した。
すると、トド松がナス子にピッタリとくっついて腕を回してくる。
他の三人は両手共にスーパーの荷物でふさがっているが、トド松だけは自分の荷物を一つカラ松に持たせて片手が空いていた。
「言っておくけど、何も責められる理由はないからね? 兄さん達だって卒業してるんだし、チャンスがあったらするのは当然でしょ? すっごく楽しんじゃったよねぇ、ねー、ナス子姉」
「そう言われて私にどう答えろと言うのか……!」
ギリギリと歯軋りをしながら頬をくっつけてくるトド松を鬼の形相でにらみ返すナス子。
「こっわ……ナス子姉、その顔はヤメたほうがいいよ、人として……人としての部分かろうじてしか残ってないから」
「誰のせいじゃー!! バカ! もー! 先行っちゃうからね!!」
自分だけ身軽なのをいい事に、これ以上イジられるのはゴメンだとばかりに走り出してしまい、あっという間に米粒になる。
そんなナス子の後姿を見つめながら、顔を見合わせる四人。
「晴れて全員新品卒業……か……フッ、改めてこう口に出してみると、何か感慨深いものを感じてしまうな……」
「×ックスってスゴかったー! アッハハ~、またヤりたいなぁ~」
「やっぱ実際に体験すると違うよなぁ~、なんかもうあーって、アーッて感じでさぁ……」
「やっぱり兄さん達もそうだったの? わかるぅー、アレはハマっちゃうよねぇ」
「俺たちはハメてる方だけどなーっはっはっは!」
四人の間でそんな会話がされていることは露知らず。
荷物を持ってもらっていることに若干の罪悪感を感じたナス子は、中には入らず、松野家の玄関の前に置かれた椅子で四人を待っていた。
「なんで往来でああいうことを平気で言うかなアイツらはっ……躾をしなければっ」
と、一人そんな決意をしながら