第75章 【R18】【逆ハー卒業ルート】主婦は偉大だ2 【3・5男】
中に入ると、エントランスのようなものがあるが、人はいない。
変わりにモニターに部屋番号と部屋の内装の写真が貼られていて、どうやらそのすぐ下にあるボタンで部屋を選んで勝手に入るシステムのようだ。
誰か来やしないかと気が気でないナス子は、とっとと部屋を決めて個室へと入りたい。
「へ~、色んな部屋があんだね」
「部屋によって全然内装が違うね、チョロ松兄さん、どこにする? 決めていいよ」
「うーん………」
「あっ! わ、わわ私ここがいいな! ここにしましょうそうしましょう! ねっ!」
「あっ」
チョロ松にまかせるとまたこの場所で小一時間悩みそうだったので、ナス子が目についた部屋のボタンを勝手に押し、するとボタンの下からその部屋の鍵と思われるカードが出てくる。
素早くそれを手に取り、またも二人を置いてけぼりにする勢いで部屋へと足を向ける。
「さっ! いこいこー! モーガマンデキナァイ!」
「もー、じっくり選びたかったのに……まぁ、ナス子が選んだ部屋、僕も目についてたから別にいいけどさ……」
「ぼくは何処でもー、あっはは、やっとできるねぇ!」
カードキーを挿し中に入る。
ドアはオートロックで、閉めると勝手にロックされた。
選んだ部屋はアジアンテイストを模した部屋で、東南アジア調の家具や壁紙で統一されていた。
ラブホテルということを抜かしたら、本当にただのリゾートホテルの一室のようだ。
部屋の中心にはキングサイズかというぐらい大きなベッド、その横にはちゃんとテーブルとソファも設置されていて、マジでくつろげそう。
くつろぐつもりになれば。
当然、ラブホテルらしく大きなテレビモニターやカラオケ、小さな冷蔵庫や大人のおもちゃが中に入ったボックスなども設置されていた。
「うわー! 姉さん姉さん! 見て見てぇ! 風呂! スッゲー広い!」
子供のようにハシャグ十四松の後を追い、言われるまま風呂を覗くと、これまたマジで広い。
バスタブも洗い場も、三人で入っても全然余裕ぐらいな広さがあった。
そして中には、何に使うのかナス子にはわからないビニールマットが。
とりあえず荷物をソファへと置き、チョロ松のせいで散々ドライブをさせられたナス子は一息つくようにベッドに腰をかける。