第75章 【R18】【逆ハー卒業ルート】主婦は偉大だ2 【3・5男】
しかし、その言葉が耳に入った瞬間チョロ松の自意識がシュンと消えポカンとへの字の口を開くと運転席に目を向ける。
「っっ、そ! そうならナス子も早く言ってくれればいいのに! 素直じゃないなぁ、やっぱり!!」
やっといつもの……いや。
自意識ライジングもいつものチョロ松だが、やっと会話の出来るチョロ松に戻り安心した二人。
丁度目の前にまた目ぼしいホテルを見つけ、ミラー越しから十四松とナス子は顔を合わせて頷く。
もうここにしよう━━━━━━━━━━。
「別に、僕はいいんだよ? どこでも。 ナス子が早く僕らとシたいって言うなら仕方ないよね」
殺したい。
「ふふ、ありがとうチョロ松……ホント我慢出来なかったの。 色んな意味で……いろぉんな意味で、ね」
本音と建前が逆かもしれないが、もういいだろう。
そういう事にしよう。
その会話から一番近くにあったホテルの駐車場へと入ることにした三人は、車を降りてなんとなくキョロキョロと挙動が不審になってしまう。
「なんか普通の駐車場だね……」
「うん、そうだね、ラブホって駐車場ももっとこう、あはーんな感じかと思ってた」
「あはーんな感じってどんなだ」
そんな会話をしながらホテルの入り口へと歩を進める。
外観だけを見ると、ラブホテルと言われなければわからない。
ただのシティホテルやビジネルホテルのような、言ってしまえば地味目の外観だが、入り口にはちゃんとご休憩入りの値段設定が書かれた看板が掲げられている。
普通こういうところは二人で入るものだろうし、男二人に女一人という構図も手伝い、恥ずかしさからどんどん歩みが早くなるナス子であったが、二人は特にそれに気付く様子もなく後ろをぴったりと着いて来ている。