第74章 【逆ハー卒業ルート】主婦は偉大だ2
ぶっちゃけ6人がニートでも、こっちが支えてる訳じゃないし、デートは専ら家で遊ぶくらいなので金銭的にも優しく気にする事はない。
「でたでた、カラ松の養われたい願望。 でも……カラ松なら本当に家政夫になれるかもね」
それにもし……もしいつかこの中で一人と結ばれる事があったとしたら、時がきたとしても贅沢な暮らしは出来ないが一人くらいなら養えるのではないかと思っている。
さすがに子供が出来てしまえば別の話だが、もうそうなったらダメな人間達でも覚悟を決めるであろう。
「フ~ン、なんたって俺はパーフェクトガイだからな! そんなパーフェクトな俺を養えるナス子は幸せ者だ。そして養われる……俺ぇ。ハッハーン! まさにwinwinの関係!! この時代に俺を産み落としてくれたマミー&ゴッドに感謝するぜっ」
風呂から出てもキメポーズを披露しイタイ事を言うカラ松。
どうせならそれも全部風呂でキレイに洗い流されればいいと全員思ってはいたが口にはせずスタスタと置き去りに先を歩く。
「ん~?」
家までの距離は近い、カラ松を無視して歩いていた6人がワイワイと会話を楽しんではいるが、その途中で誰かのお腹の音が鳴り響いた。
「あ、なんか腹減ってきたかも……」
「あ! 一松兄さんも? ボクもお腹空いたなー!!」
「チビ太の所にでも行く? さすがにもう怒ってないだろうし」
チョロ松がおでんを食べに行こうと全員に声をかけると、皆がゴクリと唾を飲み込む。
夕食から暫くしてからの風呂と言う事で若干小腹の空いた面々。
そしてチビ太の店に行けば酒も飲めると六つ子は期待する。
ちなみにチビ太が怒っていたのは、まだナス子がこの6人と付き合う前の話。
色々あってチビ太がグルグルに縄で巻かれ、ナス子が六つ子の手によっておでん屋から拉致された時の話だ。
「あれから謝りに行ったんだからね! めっちゃアンタ達にキレてたし……日頃の行いもプラスして愚痴いっぱい聞かされたわ!」
ハァと溜息が相変わらず出てしまうが、誰もチビ太の所に行く事は断ろうとはせず、そのままの足でチビ太のおでん屋に向かって行くのだった。
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