第74章 【逆ハー卒業ルート】主婦は偉大だ2
「か、考えない考えない! さっきのは絶対の絶対にアイツらが悪いんだし、私は悪くないもんね!! ……悪くなんて」
でもなぁ、私……彼女でも、一応お姉ちゃんだし……。
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「ア━━━━━━━━━━もうっ!!」
首をブンブン振り、1階へと下りて行く。
居間の扉を開けナス子は目を瞑って6人のいるであろう場所に入り大きな声を上げる。
「さ、さっきはごめん! やりすぎた!! 私もちょっとは反省して……ん?」
目を開けると、三角巾を被り必死に部屋の中を掃除する6人の姿があり、ナス子は目を見開く。
「え? 皆なにしてんの?」
「見たままだよ。掃除、してるんだよ」
ハタキをかけて徹底的な掃除をしようとマスクまで装着しているチョロ松が答える。
何故急に6人が手伝いをしだしたのかはわからないが1日目に続き面倒事から逃げられてラッキーなナス子だ。
しかも自分の掃除の仕方よりも念入りにTVやイス、ちゃぶ台などをどかし大晦日にやる大掃除のようになっている。
「チョロ松兄さん! これはー?」
「あぁ、それはもう捨てていいんじゃない?」
「あいっ! ドウゥゥゥゥリャ!! あははぁ、ゴミ箱にヒット・イィーン!」
ナス子がポカンと入り口から見ていると、どうやら掃除の指揮はチョロ松がとっているようだ。
他の兄弟達にも声をかけてあーでもない、こーでもないと指示を出していた。
「ナス子、庭の草むしりは昨日終わったみたいだし今日は汚れてなかったよ。 一応見てはおいたけど……」
居間の入り口に突っ立つナス子に一松が声をかける。