第74章 【逆ハー卒業ルート】主婦は偉大だ2
いつもと違う、艶のある長男と次男。
あんなに腹立つ事を言う二人なのに、思い出すと脈が早まり頬が熱くなる。
そして思い出す━━━━━そんな二人に溺れてしまった自分。
「━━━━━━━━━━っ!! どぉおおおっ」
あまりに日頃の自分と違いすぎて、恥ずかしさに耐えきれずまた壁に頭突きしてしまう。
そこはズキズキと痛むが、どうしても忘れる事の出来ない慣れない気持ちの悪い自分の姿に、なんとも言えない複雑な気持ちになった。
他のまだ卒業と言うか、自分と一線を越えていない恋人達……、この宿泊期間に全員とそういう事になるのだろうか。
それが目的で六つ子の母、松代に用意されたものだってあるのだから……。
先に長男、次男とセ×クスしていて他の相手とはしないで断る、そして逃げる。
と言うのは付き合っていながらも大変に失礼じゃないかと思ってしまう。
だが先ほどのような物扱いは我慢ならず次に同じような事があったら乳首だけでは済まさないとヤツらの胸元から剥がした布の切れ端を握る。
初日からいきなりの3P。
次いで翌日の、しかも朝からもセ×クスを求められる、しかもまた3Pみたいな言い方で。
こちらの体力事情だって考えろと恨めしく思いそうになった時、ナス子の顔は一瞬真顔で止まって汗を一つ垂らし呟く。
「あれ? これって6人と付き合ってる時点で私の我儘なの、か?」
体力の限界に関して、今思えばそうだ。
だって、自分は6人を好きになったのだ。
そしてその好きになった6人も自分の事を好きだと言ってくれた。
晴れて恋人同士という関係なのにおかしくはないか?
自分はあらゆる攻撃手段、回避手段を使い、十分逃げた。
そりゃもう逃げに逃げまくった。
時には、どうせ次のコマでは復活するだろうと何度か死なした。
処女だとバレたくないからと言う理由だけで。
でも、もうそれは既にカミングアウトし、今は違う。
そう考えていた時に過るのが6人の今までの行動だ。