第74章 【逆ハー卒業ルート】主婦は偉大だ2
相変わらず意味不明なクソイタイ事は言っているが、やっぱりカラ松は優しい。
今ナス子の禁止ワードである日本猿という単語が聞こえた事でイラっとしているも、この6人の中ではカラ松が自分のことを大事にしてくれていると言うのはわかってはいた。
しかしたまに出る先程のようなクソゲス次男に納得がいかず質問をしてみたのだが、あまり聞く必要もなかったのかなと首を傾げる。
「フンッ、当然だぜぇ、今までナス子への想いに燻り続けてきた俺達……だがついに本気の愛を届ける時が来たようだ! 今以上の愛、いいだろう、俺は受けて立つっ。 俺は逃げない、逃げない俺。そんな覚醒した俺をとくと見届けてくれっ、愛しのマイハッア゛ァ━━━━━━!!」
「心構えは正しい、でも言い方は腹立つ」
サヨウナラ、カラ松の乳首。
いや、取れなかったけど、奮闘した末に服だけやはりちぎれてしまう。
見事4人の服の切れ端をナス子は手に入れる。
呪いにでもいつか使おう、そう心に誓い、ポケットに仕舞い込む。
カラ松が殺られる様を細く呆れ目で見ていたチョロ松とトド松。
ちなみに、今日カラ松は3回死んでいる。
段々ナス子のテンションもおかしくなってきたようで、薄く口端を上げて残っている二人の兄弟にユラリと体勢を変えてそちらを見やる。
「トド松はどうなのかなぁ?」
「っ!!」
とうとう来てしまったと言うような動きでビクつき、プルプルと身体を震わせる様子は追い詰められたウサギのようにも見える。
しかしコイツはドライモンスター、騙されてはいけない。
「トド松は今日からどんな風に変わってくれるのかな? ん~?」
「………ぅっ」
「トド松」
「………ひ……ぅぅ」
「トッティ」