第74章 【逆ハー卒業ルート】主婦は偉大だ2
「あぁっ、カラ松兄さんの口から泡が!!」
「死ねオルアァアアア!!!」
助けてくれた恩など忘れ、おそ松にぶつけようとしていた洗濯洗剤はメスゴリラからバニーに変身したナス子からそのクソイタイ口に注がれた。
「グボォ……ゴボゴボゴボ…………」
「死んだね」
「クソ松よ、安らかに死ね」
チョロ松と一松が見下ろす先で倒れるカラ松。
本日二回目の殺人事件が松野家に起こる、容疑者はどちらもナス子だ。
容疑者っていうかもう犯行を目撃されているので犯人確定なのだが。
「オイ、カラ松! カラ松起きろってぇ、死んでる場合じゃねぇぞ! これ聞いたらもっと死にたくなるからっ」
「はっ、しまった……一瞬地獄の入り口が見えた気がしたぜ。で、一体どうしたと言うんだ」
「戻るの早!! あれだよね、コメディキャラって死んでも漫画とかだと次のコマですぐ復活してるよね! カラ松ってそういう類の人?!」
もう二度も昇天させられているのに不死身のカラ松。
心底その身体を不思議には思うが、これはこの世界ではお決まり。
突っ込んでも突っ込み切れないので拾ってもキリがないのだが、言わずにはいられなかった。
「ノープロブレムだ、ナス子。俺はお前がいる限り何度でも蘇るさ……」
「ゾンビかよ、きもっち悪ぃ」
トド松が吐き捨てるように言うが、その言葉はカラ松の耳に都合よく聞こえない事にして、おそ松がやっと本題に入る。
「俺達二人ペナルティとか言われてるぞ! 弟達が卒業しない限りナス子とセ×クス出来ないって!!」