第71章 【逆ハールート】主婦は偉大だ
話し合いにより、チョロ松、一松、トド松、十四松がトト子ちゃんの呼び出しに応じることになり、4人に手を振る。
残ったおそ松とカラ松とナス子で家に戻ることとなった。
「カラ松はいいとしてまさかおそ松まで残るとは意外の意外だったなぁ」
「俺だって彼女の事を優先して大事にする事くらいあるってぇの、なぁカラ松~?」
「あぁ、そうだなおそ松」
二人に挟まれ迷惑にならないよう道路の隅を歩き手を繋いで歩く。 既に冷え性のナス子の手は冷たくなりかけていたが、二人の手の温もりを感じてフフっとニヤけてしまう。
「でも、トト子大丈夫かなぁ? 二人共後で説教されるんじゃない?」
「全員揃っていないことには何か言われるだろうが、それでも過半数揃っていることとナス子が来ている旨を話せば、トト子ちゃんも納得してくれるだろう………恐らくな」
「相変わらずの究極のマイペースだよなぁトト子ちゃん。んまぁ、そんなところも超絶可愛いから全然気になんないけどっ」
「トト子怒らせるとめんど……じゃなくて、怖いもんねぇ……」
ナス子も当然トト子とは幼馴染のようなものなので、トト子と六つ子の関係性はわかっているし、たとえ六つ子全員と恋人関係という奇妙なことになった今でも、ヤキモチといった感情は沸かない。
四人を見送った後、二人と少し会話をしながら目と鼻の先だった松野家におそ松、カラ松と共に戻ってくると、夕食の片付けをさっさと済ませてしまい二階へと上がる。
大きな布団を押入れから取り出し床に敷き、そこへダイブする。
「よいしょーい! っはー……なんっか疲れたなぁ~慣れないことしたせいだと思うけど……世の中の主婦って偉いなぁ……コレ絶対外で仕事してるほうが楽な気がする……主婦はお給料出ないもんねぇ」
「なんだかんだお前色々やってたもんねぇ~」
「そうだな、立派だったぞ、ナス子」
布団の真ん中でうつ伏せで突っ伏していたのを、右からおそ松に、左からカラ松に同時に頭を撫でられる。
甘やかされていると思うと途端また心が痒くなる。
しかも相手は長男と次男。