第71章 【逆ハールート】主婦は偉大だ
「一松兄さん大丈夫?! 顔真っ赤でゆでだこみたいになってるよ!」
「困ったね、話しても話てもコレ終わりなんか見える気しないんだけど? 誰だよこのお題出してきたやつっ」
そろそろ全員の身体が逆上せてタイムアウトしそうになる時、やっと一松が死にかけの声を出した。
残りの5人も同じように真っ赤に染まっていて、もうタッティどころではなくダルくなった身体の中が限界を迎えそうだ。
「あ゛ー!! もう、いっつも会議で纏まった試しがない!! お前らちょっとは譲るとか言う精神持ったらどうなのぉ?!」
「それお前が言うか?!」
ヘロヘロな体力の中、最後の力を振り絞り突っ込み魂を見せるチョロシコ松。
おそ松も終止符の打てない会話に疲れ切っていて仕方ないとでも言うように無理やりこの会議を纏めにかかる。
「わかった、本当はもうめっちゃすっごい嫌だけどここは━━━━━━━」
結局、強引におそ松が終止符を打ちその場の流れにまかせて、誰が処女をもらうことになっても恨みっこなしという結論に至ったわけだが、それがお互いがお互いを牽制し合う結果となってしまい、結果誰も手を出せずにいるというわけだ。
もう限界とばかりに外に出てコーヒー牛乳を煽る。
少しだけ扇風機に当たり涼しさを取り戻すと六つ子は足早に外に出た。
「あ、今日は私の方が早かったー! ひひひ! 男子の方が長風呂とは……なんか我慢大会でもして遊んでたの? 顔真っ赤だよ、ういぃ~!!」
入り口で待っていたナス子が早速6人を茶化すのだが、毎度湯上りのほっこりした姿で出てくるナス子に全員心の中で生唾を飲み込みつつ、並んで松野家へと向かう。
「今日は疲れたな~、皆もお酒入ってるし眠いんじゃない?」
「ボクはまだ全然大丈夫だよ! 姉さん、帰ったら将棋しようよっ」
「将棋ぃ? 別にいいけど久しぶりだし教えてくれる?」
「うん! 任せて~!!」