第71章 【逆ハールート】主婦は偉大だ
「一松~、ほい! どーぞっ」
「ん、あー……」
カラ松とは逆に一松はちょっと素直だ。
やっぱり酒が入っているからか、いつもお決まりの皮肉めいた言葉は出てこない。
「んぐ……モグモグ」
美味しそうに目を瞑って食べる一松が可愛い猫に見えた途端、ナス子は頭を撫でたくなってしまう衝動に駆られ席を移動して一松の頭を撫でる。
「いよーっしよしよしよし、いい子だねぇ、いちまっちゃ~ん!」
「?……モグモグ」
いきなり頭を撫でられた一松は不思議そうにしているが動揺する事もなく気持ちがよさそうだ。
「だからさぁ、またお前はそうやって他のヤツばっか……」
拗ねてる声が聞こえるがこの声はおそ松だ。
まだ先ほどのマンションで言った事を根に持っているらしい。
「そ、そんな事言われても皆可愛いと思っちゃうんだから仕方ないでしょー!!」
「俺は?!」
「………ムカつく?」
「だからああああぁ、扱いが全然ちがぁああう!!」
「それは俺のセリフだおそまぁつ!」
いつの間にか自分のお決まりのセリフをとられカラ松が珍しく突っ込む後、暫くどんちゃん騒ぎが続き夜も遅くなってきたので片付けの前に銭湯が閉まってしまうと思い7人は急いで仕度をして銭湯へと向かって行った。
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