第71章 【逆ハールート】主婦は偉大だ
「あのね、私は皆の事も好きだけどチョロ松の事も好きなの、わかる? あと、触られるのもキスされるのも嫌じゃないし逆に嬉しいとおも、思うよ? ただ場所と時間とか考えて欲しいだけで……」
「…………煽られてる?」
「煽ってないから!!」
赤くなってしまったチョロ松につられてナス子も赤くなってしまう。
居た堪れない空気が流れるがチョロ松が相手だと本音も言える。
「だから、その……全員一気にそういう事は出来ないけど、ちゃんと考えてはいる、から」
「やっぱ煽ってるよね、お前」
「っ、煽ってないってば! チョロ松相手だと話やすいから言ってるだけ! これがおそ松だったら絶対そういう事言わないし言えないもん」
「じゃあ、僕はお前にとって少しだけ兄弟ランキングは上って事だよね?」
急にニヤつかれてたじろぐ。
兄弟ランキングなどトド松のように考えた事はない。
ただ、皆の事は好きだけど、どこが好きとか、そういうのは別。
だからと言って誰が一番などは考えた事もなければ考えたくなかった。
「覚悟はしてるって事でいいんだよね、ナス子」
「う……それは、うん」
「さっ、最初の相手はさ、僕じゃダメかな? そりゃ僕だって童貞だし、お前も初めてだし満足させられる自身は、ない、けど……その、大事にしたい気持ちはある訳、だし」
もごもごと必死に告白をしてくれるチョロ松はいつもよりも可愛いと言うよりもカッコよく見えてしまう。
誰からなど今思えば考えた事がなかった、いつか成り行きでそうなって行くだろうと思っていたのでなおさらだ。
「私は━━━━━━━━━━」