第70章 【逆ハールート】花見 翌日のお泊り
二階へ上がり、弟3人が布団を敷く。
今日はこの横長の布団に7人で寝るらしい。
昔はよくこの布団でも7人で寝ていたのだが、広く感じていた布団も今は小さく狭く見える。
下の階であった事にまだ動揺と緊張が解れない六つ子とナス子だが、居場所がなくお互いの顔を伺いつつも各々がパジャマに着替えつつ弧をかいてその場に座る。
「ナス子、さっき何か言いかけてなかった?」
シコダイスキーがなんとか暴走しそうな股間を治めナス子の顔を伺う。
目が合うとまた俯いてしまう恋人に六人は顔を合わせ首を傾げた。
「あの、ね? さっきも言ったんだけど……私皆にずっと言わなきゃいけない事が、あり……まして」
「もしかして俺達の事、怖いとか思ってる?」
「違うよ一松、怖いとは思ってないよ? だって好きな人達だし……」
一松は心配そうに声をかけたがその否定に安心して溜息を漏らす。
他の兄弟も同じ事を考えていたようで心の中で安堵の息を吐いた。
「怖いと言うより心配ってやつだね、さっきも……言ったけどさ、ハッキリ言うけど引かないでね?!」
「もう知り合ってから随分引いてる事が多いから今更何言われても引く気はしないけどなぁ、なはははは」
その場の空気を和ませようとおそ松は茶化すのだが、ナス子は一行に俯いたままでミケ子を抱きしめている。
キツく抱きしめられたミケ子は少し居心地が悪そうにするとジタバタして腕の中から飛び出し一松の膝に乗ってしまった。
「どうしたのナス子? そんなに言いにくい事なら無理しなくても……」
「チョロ松、ううん。 これ言わないと多分成長出来ないと言うか皆と変われないんじゃないかなって思うから言う……言うからね!!」
「いや、何でちょっと最後だけキレ気味?!」