第70章 【逆ハールート】花見 翌日のお泊り
「チョロ松兄さんいいの? ナス子姉取られちゃったよ?」
「は? 僕は別にお前らと違ってナス子と外で手を繋ぎたいとか思ってないからね、それに繋ごうと思えばいつだって繋げる訳だし今すぐじゃなくたって……」
「なははははー、一番素直じゃないのってチョロ松だよなぁ! ナス子に負けてないんじゃないのぉ?」
「はぁ?! コイツより僕の方がまだ普通なんだけどっ、一緒にしないでくれないかな」
一松とカラ松に帰りは囲まれ前を歩いていたナス子だが、チョロ松の言葉に振り向き思い切り睨みを利かせる。
「おーまーえーはー! もっとマシな言葉が言えないのかっ、このシコダイスキー!!」
「なっ、だから誰だよそれ! ていうか別に大好きじゃねぇし! あと女がシコとか言うなよ、はしたないなっ」
ただでさえ六人いると煩いと言うのに、七人いるともっと騒がしい。
その騒がしさが楽しくて、チョロ松にはムカツクが結局嬉しさの方が勝るといつの間にか笑い合いながら喧嘩しつつ、ギャーギャーと騒ぎながらも松野家へと帰って行くのだった。