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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第68章 【番外編】おっちゃん



 ナス子には会いたい。
 早くいつもの馬鹿で残念で救えない程女子力に欠ける相手だとしても……。
 だとしても、このおっちゃんの人生を聞くとどうもまだ成仏させてしまうのには悪く感じてしまう。

「おっちゃんは何でずっとここを彷徨っていた訳?」

「えー、なんでだろ? やっぱ誰かに見つけて欲しかったのかなぁ?! それに最後には誰かとワイワイ遊びたかったし寂しかったんだよねぇ! そこにお前らが来て一緒に遊んでくれたから、なんか今ならちゃんと昇天できそうな気がするっっ」

「ヘブンに導かれてまた新しい人生へと生まれ変わるんだな……」

「来世はもっといい事があるよ、きっと」

 カラ松と一松もおっちゃんを励ます。
 おっちゃんはニコリと笑みを向けて立ち上がる。

「…………最後に、お願い聞いてもらっていいかな?」

「うん、ぼくらに出来る事なら別にいいよ、おっちゃん! けどまた触ってって言われるとぼくらの命の灯も危ないし今度はぼくらがここの地縛霊になるからそういう頼みは却下ね?!」

「わははは、違う違う! 最後に何か食べたいなぁーってな! 俺の酒もお前らに飲まれちゃった訳だしぃ?」

 言われると全員ググっと口を噤んでしまう。

「ま、でもそのお陰か何かでお前らと知り合えたなら結果良かったけどぉ!!」

「何か食べたいねぇ、でも僕ら今は何も持ってな……あ! バナナ!!」

 チョロ松がナス子のバックを漁ると猿に見せつけて食べる予定だったバナナを一本取り出す。
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