第68章 【番外編】おっちゃん
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「ぜーぜー……あぁ!! もう、無理っ! 俺限界っ、触ろうとしてもキスしようとしても、ましてやハグすらもさせてもらえないとか……っ、怪力なのは知ってたけどここまで強かったっけ?! お兄ちゃんビックリなんだけどっ」
「はぁはぁ……最早俺もココまでのようだな、グッバイ……カラ松ガールズ……」
「やー、凄いね。 まさかここまでナス子が頑なだとは……いつもの押しに弱いナス子が消えたからこそ本能だけが身体を動かしてる状態なのかな?」
「あー……疲れた、もう俺も無理。 ていうか俺元々体力ないし、他のヤツらがムリなら俺も無理に決まってるよね」
「あっははー、姉さんプロレスも出来たんだね! 今度一緒に遊んでもらおーっと!!」
「違うでしょ十四松兄さん! 今度じゃなくて今この状況をなんとかしたいのにっ、感心してる場合じゃないでしょぉ?!」
一人だけ相変わらず澄ました顔をして疲れている5人を見下ろしているチョロ松。
またも兄弟順お決まりに喋るパターンが発動しているがおっちゃんは交互に攻撃してくる六つ子に見分けがよくつかなくなり、何度も記憶を辿り名前を思い出していた為か余計に疲労困憊していた。
「も……っ、おっちゃんもダメぇっ、なにこの娘?! フラグというフラグを全て回避させてくる力でも持ってんの? 全く甘い展開もないしエロっちぃ感じの事も出来ないし、お手上げだよ! 童貞なおっちゃんでも、もう女の子の身体でもいいからちょっとは気持ちのいい思いしたかったっ!!」
「うぉおおい! そこのクソオヤジ!! 下手な事言ってんじゃねぇぞ、あ゛ぁ?! 優しくしてやってるのはさっきの大人しくてまだ可愛気があったおっちゃん相手だったからで、今はナス子の身体だからな? あんま調子乗ってっと塩ぶっかけてナメクジのようにその魂溶かすぞオイ、あ゛ぁ?!」
「怖━━━━━っ!! 緑の兄ちゃんが怒ったあぁ! さっきまで澄ました顔してたりおっちゃんの心配してくれてたのにいぃぃっっ」
「ああ、そいつオラつくとそうなるんだよいつも、なはははは」
「一番自分がマトモですとか言っておきながらいざナス子姉の身体が危険だと思うとキレる当たり好きなのバレバレだよねぇ」
おそ松とトド松が起き上がり、結局の所何も出来ないという事がわかった7人はまた円になって座る。
