第68章 【番外編】おっちゃん
「あーあ、だからやめとけって言ったのに。 こんなの真っ当な人間がする事でもないし常識的に考えてもおかしいでしょ? しかも中身はおっさんだよ? そんなの触っても楽しいかな? 楽しくなくない? まぁ、おっさんが中身の方がまだいつものナス子よりは可愛く見えなくもないけどさぁ」
「おっさんて言わないで?! おっちゃんでいいからっ!!」
「なにその拘り!!?」
死屍累々な5人を余所に、チョロ松は腕を組んで兄弟を見下ろしおっちゃんにも律儀に突っ込みを入れる。
「条件反射でお前らが近づくと攻撃するようなカウンタースイッチでもついてるんじゃないのこの娘!」
「くっ……いつもはもっと馬鹿で寝てる時はセクハラし放題だっていうのに、意識を手放した途端こんなに強くなるなんて……、何か新しい力にでも目覚めたのかな、それともナス子姉は意識がない方がまだマトモになれるって事?!」
また推理を始めるトド松。
その様子を見て、おっちゃんも腕組みをして考える。
「よし、お前ら試してみよう!! お、おっちゃん本当は恥ずかしいしそんな趣味ないけど……き、キスしてみる?!」
「え、ナニ言ってんのおっちゃん………」
さすがに見た目は好きな相手と言えど、中身はおっちゃんなので躊躇いを隠せない一松。
他の5人も同じ気持ちのようだ。
だが確認してみない事にはわからない、何故かここでおっちゃんIN vs 松野家ブラザーズ の格闘技大会へと場が変わってしまったのだった。