第68章 【番外編】おっちゃん

「ぶっ……ははっ！！　ははははははは！！！　お前達、ほんっとこの姉ちゃんの事好きなんだなぁ、しかも六つ子全員って！！　モテモテだなぁ！！　いやぁ、しかし何だかおっちゃんがモテモテな気分になっちゃう～、恥ずかし～っ」

　特に照れた様子も見せてはおらず、両手で顔を覆う仕草をする。
　するとその様を見ているドライモンスターがすかさず突っ込んだ。
　
「そう言われるとちょっと目が冷めるよね、元から中身オッサンだったけど今はおっちゃんだし……残念が残念になりましたって感じ」

「ピンクの兄ちゃん酷い！！　可愛い顔して以外と辛口ぃ？！　……えーっと、この記憶は～、松野……トド松？」

「え？」

「姉ちゃんの記憶を読んでるんだよ、六つ子の末っ子で可愛いけどドライモンスター、いつも残念とか酷い事ばかり言うけど頼りになる時はなる気の利く優しい弟！　だなっ」

「は……はぁ？！　な、ななな、なに急に！　やめてよっ、恥ずかしいんだけどっ」

「へぇ、そんな事もわかるんだ……身体乗っとるとそういう事も出来ちゃうのって楽しそうだね……」

「一松だな？　目つき悪いし淡々と喋る癖があって皮肉な事を言ってるけどネガティブ思考もありたまにドＳやＭに変貌する……んで姉ちゃんと一緒に猫を飼って……え、ミケ子？！　猫の名前ミケ子って言うの？！　わあ、偶然っ！　これ運命？！」

「へへへ、たまたま一緒の名前だったね」

「そうかそうか、じゃあ一松にも教えてやろう！　この姉ちゃんはあんたといる事が落ち着くらしいぞ？　一緒に居て楽って思ってるみたいだな」

「は？………そ、そそそそ、そう……へぇ、ふ～ん」

　みるみるうちに一松の顔が赤くなってしまい膝に顔を埋めてしまうが耳まで赤くなりさすがに赤くなってしまった耳までは隠せない。

「一緒に遊んでくれるって言うから特別だぞー？！　他のやつは、えーっと……おそ松は」

「え！　俺？！　ナニナニ、あいつ俺の事なんて思ってるの？！」

　少し前に身体を乗り出すおそ松は嬉しそうに笑っておっちゃんの声に耳を傾ける。