第68章 【番外編】おっちゃん
「あ、お前ら六つ子なのね。 なるほどなるほど! それにしても世にも珍しいモノ見たわぁ、まさか死んでからこんな面白いモノに遭遇出来るとはおっちゃん思ってなかったよぉ」
ナス子は6人の説明を受けケラケラと笑いおっちゃんなのにおばさんのような動作をする。
7人円を描いてその場に座り、まずは怯えるナス子を落ち着かせようと説明したがコチラはまだ何もわかってはいない。
ただ混乱する中理解出来たのは、今目の前にいる女は姿はナス子であり中身はおっちゃんだという事だ。
「なぁ、アンタさ!! 無断で人のモンに入るのやめてくんないっ?! 今すぐ出てけよっ」
睨みを利かせおそ松は少し声を荒げておっちゃんに言う。
「えー、ヤだよぉ!! 今までずーっと彷徨ってやっと手に入れた身体だよぉ? しかも女の身体とか最高でしょ!! あ、誰か鏡ある? 鏡~!!」
「ミラーなら持ち合わせているがそれより早くその身体から……」
カラ松がポケットからミラーを取り出すがやはり幽霊が憑りついているナス子を早く助けたくて説得を試みようとするのだが、それも空しくミラーだけ奪いとられ━━━━
「おっ、兄ちゃん準備いいね!! サンキュっ、ていうかその革ジャンとズボンに革靴、グラサン! 尾崎みたいで恰好いいねぇ! 同じ顔とか言っちゃったけど兄ちゃんが一番イケてるんじゃねぇのー?!」
「え、え?! そ、そうか………フフーン、わかっているじゃぁないかぁ」
━━━━━簡単に絆された。