第68章 【番外編】おっちゃん
ついに頭が壊れたどころではなく、元から中身はおっさんみたいなモノなのだがこれはどうみても本当の意味で中身が正真正銘のおっちゃんになってしまっている。
「why?! 一体全体どうしたと言うんだナス子、いつからお前はおっちゃんに……」
「キャーーーー!! 外人さん?! whyとか言ってるよこのグラサンの人!! 色によって違うの?! そうなの? ちょっとおっちゃん意味不明すぎて訳わかんないんだけどぉ」
何故か扉に身体を引っ付けて怯えるおっちゃ……ナス子。
近寄ろうとするカラ松に対し思い切りしっしっと手を振る。
「訳わからないのはこっちだよナス子姉! 急にそこに立ってたと思ったら何? ぼくらに何かしようとか企んでるの?!」
「…………十四松」
「あー……ごめん一松兄さん、気づかなかった」
「完全にもう入ってるよね、あれ」
「うん、入ってるね」
また意味のわからない言葉を二人が喋ると、他の兄弟達も二人に顔を向ける。
「ちょっと、どういう事?! 一松、十四松ぅ!! 俺全然わかんないんだけどっ」
「んーとね、ナス子姉さんは多分外に出ちゃったんだよ」
「んで、ヤバイって言ってたモノに取り憑かれたと……多分、ね」
「「「「はぁ━━━━━━━━━━?!!」」」」
「いやぁああ、叫ばないで! おっちゃんを虐めないでぇえぇ!!」