第68章 【番外編】おっちゃん
「っだー!! うっせぇな、チョロ松! いいじゃん、別に戻ればいいだけの事だしさぁ」
「戻るよ? 戻るけどもうおそ松兄さんは誰かと助手席代わってくれる?! 何っっの役にも立たないし煩いし疲れるから!」
「わーったよ、おい! お前ら起き……あ、起きてるし! 誰か助手席代わって!! シコ松が煩いのなんのって……」
「迷ったのはお前の所為か馬鹿長男っ! 地図くらい読めないでどうするのさっ」
カラ松とは違いすぐに振り向いたおそ松に苦情を述べるも、運転席と助手席の人物達にその言葉はすぐに返される。
「「お前が言うな!」」
「なっ……お、おそ松よりは読めるかも……? 多分」
同じくロクに地図も読めないナス子ではあるのだが、ノリで口を開いてしまい反論に反論を返した。
どうせ圏外だしスマホのナビお姉さんは機能しなかっただろう、そうすると確かに自分は地図は読めない。
そして助手席として出来る精一杯の補助、ご飯を食べさせるという事もコンビニや他にもなんの店もないので出来ない。
と、言っても運転手がチョロ松である為助手席には座りたくはないのでおそ松の交代の言葉は無視した。
「いやいやいや、無理でしょ! ナス子が案内したらもう最初から真逆の方向とか読んじゃうでしょっ! それならまだ俺の方がマシだからねっ」
「そんな事ないし! おそ松みたいに適当にあっちこっちそっちって言わないもんっ」
「お前らそれただの水掛け論だからもういいよ! とりあえず車のナビも全く使えない訳でもないし誰も助手席代わらないからこのままナビ使って一旦途中まで戻ろう」
一旦停車した車のキーを回し、エンジンをかけようとするチョロ松。
「あ、あれ?」
「ん? なんだよ、どした?? 早くエンジンつけろよ~」
「…………エンジンが、かからない」
「「「「「「はぁ━━━━━━━━━━?!」」」」」」