第65章 【R18】【トド松ルート】残念だった人
「もー、全然可愛い服持ってないじゃん! えーっと、これとー……あと、これ! ほら、着て来て!!」
「え~ホントに買い物行くのぉ? 外出たらちょっと疲れが……」
「ハイ、却下ー!! 行く! 着替える!!」
「むー……」
弟相手だというのにこうも年上扱いされないとはと思うとナス子は多少膨れ面になるもそんな顔を見たトド松は顔を顰めたまま文句を言う。
「そんな顔しても全然可愛くないからっ、まだ風邪引いてた時の方がしおらしくてマシだったよねぇ……あ、あと合コンの時は良かったかな? あれくらいなら残念姉さんでも人の前に出しても恥ずかしくはなかったよねっ」
「このドライモンスターめ………」
その生意気なアヒル口をホッチキスでも使って塞いでやろうかとも思うが、今回は前回のお礼もあるという事で自分も世話になった手前文句も言えない。
足元にいた愛猫を撫でくり回していたが、選ばれた服を受け取り仕方なさそうに違う部屋へと移動し着替えに行った。
「ご主人なんかより絶対お前の方が綺麗だし、可愛いよねぇミケ子~…、っていうかご主人が綺麗で可愛くなったら嬉しいでしょ?」
一人残されたトド松はスマホを取り出しミケ子を撮影すると独り言のようにも猫に話しかけた。