第64章 【番外編】呪われた? おそ松
「ハッ!!今!今だよ今!なう!!」
「なにがよ・・・」
「見られてる・・・!!見られてるよナス子・・・!俺狙われてんのかなぁ~!」
一人で物凄く怖がっているおそ松に鼻で小さく溜め息を吐く。
立ち上がると、私に引っ付いているおそ松も立ち上がりピッタリとくっついたまま着いてくる。
部屋に二箇所ある窓ガラスを空け、外を覗いてみる。
何もないし、何もいないし、何も見えなければ何も聞こえない。
けど、ひっついているおそ松はブルブルと震えて顔を青くしている。
「おそ松~、何もいないよ?別に変な雰囲気もしないしさ・・・」
「・・・・・・・いやっ!絶っ対見られてる!感じるもん俺!」
これは重症だ・・・
さて、どうしようかなぁ・・・
なんて私が考えていると、ふとおそ松の体の震えが止まる。
お、視線感じなくなったのかな?
と思い、至近距離のおそ松を見ると、それはもう『閃いた!』っていう顔でこっちを見てる。
何か思いついたみたい。
「どしたの?おそ松。視線感じなくなった?」
「いいこと思いついた!これしかない!!ナス子!!協力して?!」
正面から肩をガシリと掴まれ、目をキラキラさせてそう言ってくるおそ松の勢いに、思わず頷いてしまう。
「う、うんっ、私に出来ることなら手伝うよっ」
「サンキュー!じゃあ早速・・・」
おそ松はよっしゃ!って感じで笑うと、次の瞬間・・・
何故か私を押し倒す。
仰向けに倒され、床ドンされる・・・私・・・ふふっ
━━━━━━━とか言ってる場合じゃないからね?
やっぱりコイツ、おそ松だわぁ~信用ならないし油断ならないわ~