第64章 【番外編】呪われた? おそ松
「は?何言ってんのお前・・・俺何か忘れてる?」
「いや━━━いやいやいやいやいや何でもない何でもない。何にも忘れてないよぉ、で、で?アレって?」
どうやら違ったらしい。
あ~~よかった~~~ホっとした~~~
ついにおそ松を殺害しなきゃならなくなったと思ったわ~
と、胸を撫で下ろす。
「怪談やった時さ・・・・・・」
「怪談?・・・ああ・・・足」
「だ━━━━━━!!やめてぇ?!言わないで!!」
さすがにそのことは私も覚えている。
怪談をした日のオチ。
ホントに本物がでちゃった系の恐ろしいオチだった・・・
そっち系の話は大好きな私でも、実際に体験したいとは思わないからなぁ・・・
「わ、わかったよ・・・んーと、視線を感じるって・・・例えば、今も?」
「そうなんだよ・・・アイツらが一人でも一緒にいる時は割と大丈夫なんだけどさぁ・・・今は・・・感じるんだよ・・・見られてるような・・・」
おそ松の顔のほうが怖いけど・・・
怪談話は好きだけど、現実に霊体型っていうのかな・・・そういうのを体験したことのない私は、イマイチ実感が沸かない。
おどろおどろしい口調で話すおそ松は、本当に視線を感じるのか、首をキョロキョロさせている。
「・・・連れて来ちゃったとか?」
「なにをぉ?!ヤメテぇ?!」
「ぎゃ━━━━!!ちょ、ちょっと!ドサクサに紛れて抱きつくな!」
おそ松ってこんなにこの手の話駄目な人だったかなぁ・・・
そんなことないと思うんだけど・・・
引っ付いてくるおそ松をぐいぐいと腕で押しつつ、そんなことを考える。
剥がそうとすればするほどギュウギュウと強い力で引っ付いてくるので、私は剥がすのを諦めた。
今は純粋に怖がってるみたいだし、好きにさせとくか・・・