第9章 楽しいがいっぱい 十四松side
「あ の ね ぇ ! 十四松はあんたみたいに年柄年中セッ×スセッ×ス考えてるヤツとは違うの!!」
「うーわー、外で普通に言っちゃったよコイツ! やっぱ色気も女子力もなんもねぇーっ」
「う、うううううるさいな! どうせ頭の中は競馬、パチンコ、お金、女、×ックスでしょ?」
「また言った!!! ちょっとは恥じらいってもん持った方がいいよぉ?」
あぁ、また兄さんと姉さんの喧嘩が始まっちゃった。
おそ松兄さんはナス子姉がいるといつもこうやって絡んでは喧嘩になる。
仲がいいのか悪いのか、どっちなんだろ?一緒にニコニコしてた方が楽しいのにね!
「余計なお世話ですー、行こう十四松!!」
「あ、うん!」
ボクの手を掴んで姉さんが歩き出すと、後ろでおそ松兄さんがヒラヒラと手を振って家の中に入って行くのが見えた。
チョロ松兄さん、頑張って遊んでね!!!
「おそ松ってどうしていつもああなんだろ!ホンット小学生の頃となんっも変わってない!」
「兄さんもナス子姉とお喋りしたかったんだよ、きっと」
頬を膨らませているような顔は姉さんが拗ねている合図のようなものだ。
多分さっきおそ松兄さんに馬鹿にされたのが面白くなかったのかな?
「姉さんは姉さんだから、ボクはいいと思う!!!」
大きな声で手を引く姉さんに声をかけてみたら、姉さんはピクっとなって笑顔になった。
あはは、良かったー。
「ありがとう、十四松! 私の事をダサイとか一番言ってくるのはお前だけども女子力がないとは一度も言ってこないもんねっ」
あんれー?ボクそんなにダサイって言ってたっけ??
でもダサイから仕方ないかぁ、あははははは。