第63章 【微エロ】【カラ松ルート】レンタル彼女継続中
「……拗ねてる?」
「なっ! す、拗ねてなんてない! そんなの男らしくない……っ……少しだけ……な……」
実は、こんなことを言うと変な趣味でもあるのかと思われそうだけど、私はカラ松の不機嫌だったり拗ねてたりする顔は嫌いじゃない。
もちろん自分が何かしちゃった時は別だけど。
なんだろう?
そういう時のカラ松って、なんだかいつもに増して男らしく見えるっていうか……。
「実はね……カラ松とスーパーで会った時、私もう自分の気持ちに気付いてたんだよねぇ……だから、えーとなんて言いますか……嫉妬した結果があの台詞になったわけでござりまして……」
「ござりまして……?」
照れ隠しをしたかったりする時、私は何故かちょいちょい武士っぽい喋り方になってしまうのは自覚している。
だけど理由はわからない。
「ととととにかくっ、ご………ごめん……」
ずーっと胸にひっかかっていて、やっと自分の気持ちも言えたし、カラ松の気持ちも聞けた。
今はなんだか、とにかく謝りたくてしょうがなかった。
だけどカラ松は、カラ松なだけにカラリとした表情で、
「? 何を謝るんだ?」
「だ、だから……勝手に勘違いして勝手に傷ついてカラ松にも不快な思いを……」
「ああ、確かにその時はそう思ったが、もう過去のことだ。 俺は今とても幸せだし、もうまったく気にしていないからナス子が謝ることはないぞ? それに、ナス子の気持ちが聞けて嬉しい」
そう言って本当に嬉しそうに、そしてちょっと照れたように笑うカラ松に、愛しさが込み上げる。
「へ……へへ……そっか」
「ああ、そうだ。だからこの話はこれでお終いにしよう」
「うん、わかった」
そこで丁度頼んだ食事が運ばれてきて、私たちは美味しい料理に舌鼓を打ちながら、談笑してその場を後にした。
お支払い?
もちろん私ですが?