第63章 【微エロ】【カラ松ルート】レンタル彼女継続中
「レ、レンタル彼女……カラ松が使ってた時……本当に、何もなかったの?」
「え? 何もって………なにがだ?」
「だ、だから……その、腕……組んだり、してたでしょ」
「………ああ、そういうことか。 何もないぞ」
真顔でサラっと返事をされてしまう。
というか、返事はなんとなくわかってはいたんだけど、あの日のことを思い出すと、未だになんだか胸がざわざわしてしまうのは、私って根に持つタイプってことなんだろうか……。
一度思い出してしまうと、あの日思ったことが鮮明になってしまって、次から次へと聞きたいことが出てきてしまうんだけど、そういうのってウザいよね。
「それだけか?」
「え? えっと………」
「まだあるんだな? いいぞ、何でも聞いてくれ」
多分、本当に後ろめたいこととかないんだろうな。
カラ松は嘘が得意なタイプではないし、どちらかというと嘘をついてもすぐバレるタイプだ。
何でも聞いてくれ、と言うからには、聞いたら本当に何でも答えてくれるだろう。
少し迷ったけど、今ここで話さないと、あの日のことを思い出す度に今みたいな気持ちになるのは私も嫌だ。
だから、思い切って全部聞いてみることにした。
「あの日……カフェで会った日の、モブ菜ちゃんの服装……覚えてる?」
「服装? ………ああ、覚えてる」
「あの服って……モブ菜さんがいつも着てる服なの?」
「いや、違う。あれは俺がああいう服装をして来てくれと頼んだんだ」
どうして私がこんなことを聞いたかと言うと。
あの日、モブ菜さんと私の服装が、よく似ていたと思ったから。
同じ服というわけではないんだけど、テイストっていうのかな、私が普段から好んで着る服の感じにすごく似てた。